第2回PN会参加記

こんにちは、さしみです。先日、2月23日に開催された第2回PN会に参加し、大会パートではなんと優勝しました。そこで、話したことや考えたことなどを記録しておこうと思い、この記事を書いています。雰囲気が伝わり、今後のイベントの参考になれば幸いです。ちなみに、PN会とは完全数さんが主催している、大会も含めてゆるく素数大富豪で遊ぶ会です。

第1回

実は、私は昨年10月に行われた第1回のPN会にも参加しています。今回とほぼ同じルールの大会パートに加え、マスプライム杯からの短い期間ではあまり仲良くなれていなかった方やはじめましての方と話したり、ペアやemirpバックなど追加ルールのある素数大富豪で遊んだりしました。

 

ということで、そちらも非常に楽しかったのですが、大会パートでは予選ラウンドで負けてしまい残念な思いをしました。

 

それから4か月、急成長できる時期は終わってしまいましたが、楽しむ場と勝ちを追求する場の両方に顔を出し続け、知っている素数の量は着実に増えていきました。

 

雑談・素数ポーカー

会場は新宿駅の近くのレンタルスペースでした。マップから間違った住所をコピーしてしまいしばらく迷っていましたが、たくさん遊びたくて早めに家を出たおかげで開始には間に合いました。

 

大会パートに参加する人が集まるまでの間は、素数ポーカーをして遊びました。配られた5枚のカードで素数を作り、それがポーカーでの同じカード複数枚に相当するというものです。そのため、ファイブカード、つまり全部使っての5枚出しが最強になります。それを狙ってみたり、4枚と1枚で大きい素数を作ったり、なかなか戦略性があって楽しかったです。次やることがあれば、上手く5枚出しを作れたときはもっと大きく賭けてみたいですね。

 

予選ラウンド

そして大会パートが始まりました。今回の参加者は6人なので、まずは3人ずつに分かれて対戦します。予選ラウンドのメンバーは、はなぶさんとzoomerさん、なんと(OKnowさんはいないものの)前回と同じです。

 

ルールも軽く説明しておきます。初期手札は素数大富豪オンラインで5人以上のときと同じ7枚。6枚出しまでしかできず、ペナルティの最大値も6枚なのが大きな特徴です。これによって多枚数を組み切る力が要求されないことで、あまり素数を覚えていなくても上がりやすくなっています。

 

さらに、完全数さんお手製の素数表を参照してよい、というのも大きなポイントです。具体的なお役立ちシーンは後で見せますが、これが絶妙に使いやすく、素数力の差を埋める助けになっていたことは間違いありません。「さしみさんは見なくていいよね」と言いつつ、121343「熱いさしみ」を入れてくれていたのはとても嬉しいです。

 

さて、初心者に手厚く、楽しむための工夫が尽くされているこの大会パートですが、

 

出るならやっぱり優勝したい!!!!!

 

なので手は抜きません。と言っても、制限時間がないからと際限なく計算はせず1001チェックが通ったあたりで出す、明らかに他の選択肢が不利な状況以外では合成数カマトトはしない、辺りは心がけていました。

 

1人上がったところで終わるという特性上、試合は思った以上にサクサク進み、1時間弱でなんと12ゲームもできました。親が4巡していてキリが良いですね。結果はなんとさしみ8勝! はなぶさん4勝と大差で勝つことができました。全てを詳しくは説明しませんが、どうしても自慢したい2つだけ紹介します。

 

5T=2×3×5×17! 初期手札7枚一発上がり!!

 

8258=X×4Q9(X=2)! 初期手札+ドロー8枚一発上がり!! にばいめーかー!!!

 

やはり一発上がりはインパクトがあり、合成数出しの技巧的な雰囲気も合わさってとても気持ちが良いです。にばいめーかー(2倍の形の合成数出し)を練習し、合成数に対する感度が高まっていたのが功を奏しましたね。むふー。

 

残りの勝ち方は4枚と4枚の組み切りが2回、親を取って4枚出し(またはその分解)が2回、KKJが1回、5枚出しHNPが1回でした。また、はなぶさんが勝利したゲームは2枚出し、3枚出しが切り札になっていました。

 

決勝ラウンド

決勝ラウンドに進出したのはさしみ、もう片方のグループで1位のEKATooooooさん、二人に次ぐ勝利ゲーム数のはなぶさんです。決勝ラウンドは6ゲーム固定と少なめで、何が起こるか分かりません。それでももちろん優勝を狙う気持ちでいました。

 

EKATooooooさんのプレイスタイルは全く知りませんでしたが、時間をかけて素数判定をするのが印象的で、かなり手ごわいと感じました。また、KQTJを揃え、切り札としてしっかりと活用していたのが上手かったです。はなぶさんはここにきて完全数さんの素数表が役立ったようで、TAT7、T4T7と「素数になりやすい」形の4枚出しを決め、どちらも勝ちに繋げていました。

 

ところで、私はこの大会で役に立つのではないかと思い、5枚8桁の素数を大会前日、寝る前にいくつか調べて覚えていました。そのうちの一つ、56QQJが6枚出しの形で手札に揃い、一気に手札を出し切って上がることができました! これが、優勝したことを除けば決勝ラウンドで個人的に最も嬉しかった場面です。

 

あとは私の親番で57、57、48Kというあまりにもラッキーな上がりを挟み、最終ゲーム開始時の得点はさしみ2、はなぶさん2、EKATooooooさん1でした。延長まで考えると誰が優勝するか分かりません。

 

「さしみさん以外が勝ったら面白い」と声が上がります。そうかもしれません。それだけ強いと認められているのは嬉しいことです。それでも、これまでの積み重ねを、優勝という形にする最初の機会は、ここにしたいという気持ちが強くありました。

 

幸い自分の親から始まったため、ドローからの4枚出しをして残りの8QTJで上がる作戦に決めました。しかし、EKATooooooさんの、決勝だけで2回目のKTQJに阻まれます。そこからの残りは素数にならず、手番がはなぶさんに渡りました。そうして出てきた3枚に対し、こちらの最大火力はジョーカーまであるのに心もとないものでした。

 

ということで、勝つためにはカマトトするしかない、と決断しました。ジョーカーを見せない選択肢もありましたが、手札を増やすことを優先し5枚を場に。手札は10枚に増え、しかもKを2枚も引き入れることができました。

 

再びはなぶさんが親を取りますが、どうも計画が狂ったようです。試合後に分かったことですが、かなり絵札が多くありました。私が何か返してきたら3枚出しで親を取るつもりでいたのでしょう。そこで、はなぶさんは方針を転換、全出しをすることにしました。

 

私が同じ立場だったらやはり同じように全出しを選ぶと思います。HNPのチャンスは誰にでもあります。私自身、素数大富豪を再開したときから、何度もHNPを味方につけています。だからこそ、相手の、大会においてのHNPは、勝ちたい気持ちが強ければ怖いものだと身に染みています。そして、運命の全出しは……。

 

素数では、ありませんでした。

 

私はKKJを切り札に3枚出しをして、最後は(KKJにつくわけではありませんが、3枚出し二刀流で好きな)Q269で上がることができました。素数大富豪に関連する、大会と名の付く(?)あらゆるものの中で、これが初優勝です。

 

大会の感想

ここまで少し緊張感のある書き方をしてしまいましたが、大会パート、まずは存分に楽しむことができました。同じグループで対戦していただいた皆さん、観戦していた皆さんにとっても、楽しいと思えるようなプレイングや振る舞いが、少しでもできていたのなら幸いです。

 

せっかくなので、ある程度戦略的な視点でも今回の試合を分析してみたいです。このルールでの最大のポイントは、4枚出しがカギになるということです。場合によっては4枚6桁程度の素数でも切り札となる上、自分が最初の親であれば4枚と4枚の組み切りができるのがとても強いからです。

 

ここでの4枚と4枚の組み切りとは、手札8枚を4枚出し2つに分け、小さい方から出す戦術です。これによって、他のプレイヤーが小さい素数で返してきた場合は、大きい方の素数を出して上がることができます。もし、それより大きい素数を出されても、自分の手札に絵札を残せるため挽回しやすいことが特長です。

 

実は、4枚6桁などの中途半端な大きさの素数は、第1回PN会の時点では私は覚えていませんでした。しかし、そこで痒い所に手が届かなかった経験から、ある程度は覚えておこうという考えに至ったのです。それらの素数はガチ対戦でも非常に使用頻度の高いものなので、いずれは覚えていたでしょう。ただ、きっかけはPN会だったということで、個人的に思い入れがありますね。

 

そして、先日の素数大富豪で遊ぼう会にて、その覚え方を発表させていただいた(いずれ記事にします)のですが、完全数さんはそれをアレンジして今回の素数表に載せたそうです。先にも出てきたTXTY(Xは1桁で、明らかな合成数以外は全て素数になります)のような素数が、巡り巡って他の人の助けにもなっているということは感慨深いです。

 

あとは、合成数カマトトについてでしょうか。今回のルールでは元の手札が少なく一度パスすると上がられてしまうことも多く、ペナルティの上限は6枚で大きく手札を増やすことはできません。これらの点により、上手く、強さのバランスが保たれていたと思います。面白くなくならない程度に有効な場面がある感じですね(ガチ勢が集まってやったらもっと頻繁に出てくると思いますが)。

 

二つの話題を総合してもう一つ。中途半端な大きさの素数が手札の枚数の制約などで切り札として機能する状況が、私はとても好みだということが分かりました。競技素数大富豪では例えばKJQJどころかKKKQ未満の合成数は返されないことを確定できなければ高確率で返されます。しかし、手札をあまり増やせない状況においては、8JTJや98TJといったより小さい素数が返されない確率がそこそこあり、いろいろな素数が切り札として脚光を浴びるわけです。なんて素敵なことでしょう。

 

雑談・プログラミング

大会パートの後は各自好きなように話したり遊んだりする時間でした。今回は、にばいめーかーに関連するプログラミングの話をはなぶさん、はちさん、EKATooooooさんとしました。私が「にばいめーかー」という名前で前述の合成数出しを練習するツールを作っているのですが、はなぶさんの作った同様のツールと、問題をその場で生成するか保存しておくかといった違いが見られたり、実装方法の工夫を聞けたりして興味深かったです。

 

それから英語禁止素数大富豪をして「こんにちは新しい素数」というパワーワードが出てきたのも印象に残っています。食事に行った際には言オリに関する話をして、ななみさんには数学デーに誘っていただくなど、互いの興味関心や周囲の環境についての話を交換でき良い刺激になりました。

 

まとめ

今回は、第2回PN会に参加し、大会パートでは優勝するとともに素数大富豪に関連する様々な話や遊びができ、対面ならではの非常に楽しい時間を過ごせました。また、素数表とルールが上手く試合を盛り上げていたことが印象に残っており、その中で4枚出しが強いという発見もありました。

 

このような会を開催してくださった完全数さん、ご一緒した皆さん、本当にありがとうございました。この記事が、初めて、あるいは久しぶりに対面での素数大富豪のイベントに参加してみる際の一つの参考になるといいなと思っています。それでは、またどこかでお会いしましょう!